Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 229.387 caratteri · 453 schermate
東中野のところに在る三越の青年寮の大きい桜は、八重だのにもう七分通り咲いてしまいましたって。それが又きのうきょうの陽気で、さぞ途方にくれていることでしょう。机の上に、三日のおひな様のとき戸塚の花やで買って来た見事なアネモネがさしてあって、それは一昨日あたり今にも紫の粉を撒いて散りそうに開いていたのが、きょうあたりは花弁をすぼめておつぼの形です。ずっとお体は大丈夫でしょうか。熱はどうなったでしょう。すこしだるいようでしょう? 今は誰でもそういう疲労感があります。
私はずっと工合よく保っていて、しかも相当うれしいことには、きのう歯の医者へ行ってしらべて貰ったら比較的良質の歯だそうです。いろいろ大した手当は不用で、左の下の奥が親知らずを入れて二本だめになっている、それを多分抜くでしょう。あと一つ右の上に過敏になっている箇所があって、それを手入れするぎり。お茶の水の文部省附属の方へ行きました。父もよく通っていた。そこはどんな人でも一度ずつ手当の費用を払い、すべての専門部があって安心です。世にも歯の手入れは辛いから、フーフー思っていて、きのうは大決心で行って、却って大安心しました。