Classici giapponesi con furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 229.387 caratteri · 453 schermate
十月六日
私が最大の愛情と正当な判断力にしたがって行動出来るよう、支えて下さい。昨夕、そしてきょうは、文字通り私が手をのばしてつかまるあなたの手がいる程です。何たる思いをさせて呉れるのだろう。
しかし夜はやはりちゃんと早く床に入り、よく眠りましたから御心配下さらないように。今夜も勿論同様。但しきょうは熱がすこしあるが、マアこれは致し方なし。
〔欄外に〕
体温表をかいているような気分でない。あとで。きょうは七・二ですから大したことない。
十月六日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕
十月六日 第五十八信
十月の六日に八十二度ということがあるでしょうか。本当に気違い天気ね。おなかが空っぽだから、きっとそんなに温度が高いとはお感じにならないかもしれない。
きょうは、あした野原の小母さんがいらしてなさる枕がないし、布団が不足しているし、それらの買物に早いうち日本橋の西川へ行きました。塗った箱枕、うちに一つもない。先にお母さんがおいでになったとき買ったが、度々のひっこしでどうかなってしまっていて。それから朝御飯に一寸あがる佃煮などを買い、伊東やへよって、今度は私たちのために例の大型の封筒を見つけ出し。