Classici giapponesi con furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 229.387 caratteri · 453 schermate
十二月二十四日
昨夜はひとりで閉口し、けさ寿江子を呼び今いろいろやって呉れて居ります。うちにいて、たった一人で気をもむよりはよし。まだ何にもわかりません、何日入っていなければならないかも。もし切るとしたら私はお守りのようにあなたの御加護をたよりますから、どうぞどうぞ効験あらたかであって下さいまし。これは本気です。本当の本気よ。
又何日間かおめにかかれなくなりますがどうぞそちらお大事に。呉々お大切に。あした寿江子様子を申し上げに行って貰います。熱は六度八分ですから大助りです。では一寸一筆。三時ごろまでに病院へゆきます。今二時。
十二月二十四日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 慶応義塾大学病院より(封書)〕
第八十五信 おなかの傷の上に蒲団がじかにかからないように金の枠がかけてある、それにこれをよせかけて一筆。きょうはいいお天気らしい様子ですね。枕元に窓があって、まだ仰臥状態で見えないけれど。
かぜのおしまいに盲腸がいやな気持と云っていたのがやはり本ものになりました。
二十日の夜独りで眠れず苦しんで、夜があけるのを待って寿江子に電話をかけ湿布の薬をもって来て貰いましたが、前夜の嘔気の工合で、今度は或は切ることになるかなと予感して居りました。