Classici giapponesi con furigana
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
Leggi 現代日本文学館8 徳田秋声 (しゅくず) di 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 327.364 caratteri · 638 schermate
そして土地の妓も呼んで、浮月に流連していたの。まあ私は罐詰という形ね。岩谷もあの時分は何か少し感染れていたようだわ。お前さえその気なら、話は後でつけてやるから、松の家へ還るなというのよ。少し父さんに癪にさわったこともあったのよ。私だってそれほどの決心もなかったんだから、このままここにいたところで、岩谷が入れるつもりでいても、家へ入れるわけではないし、入ったところで先は格式もあるし、交際も広いから、私ではどうにもならないでしょう。第一親にもめったに逢えないんだもの。私も心配になって、実は少し悲しくなって来たのよ。独りでお庭へ出て、石橋のうえに跪坐んで、涙ぐんでいたの。すると一週間目に、箱丁の松さんとお母さんが、ひょっこりやって来たものなの。随分方々探し歩いたらしいんだけれど、とにかく後でゆっくり相談するから、一旦は帰ってくれって言うんですの。内々私も少しほっとした形なの。第一岩谷もあの時分お金に困っていたんだか何だか、解決するなら前借を払うのならいいんだけれど、そうでもないし、帰るも帰らないも私の肚一つだというんだから、わざわざお母さんまで来たのに、追い返すのもどうかと思って、一緒に帰ってしまったの。