Classici giapponesi con furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Leggi 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 193.761 caratteri · 388 schermate
三人のおとなは、すばやく、目くばせして、両手をひろげ、部屋じゅうを、飛びまわるようにして、目に見えないやつを、さがしました。しかし、なにも手にさわるものは、ありません。
中村係長は、コンクリートの階段をかけあがって、入口の鉄の戸の下で、耳をすましました。すると、またしてもあのいやな笑い声が、かすかに聞こえてきたのです。
「オヤッ、鉄の戸のそとだ。あいつは、そとにいるぞ。」
いかにも、それは、そとからの声でした。さっきは、たしかに室内できこえた笑い声が、いつのまにか、かぎをかけた鉄の戸を、すどおりして、そとから聞こえているのです。すると、透明怪人は、けむりか幽霊のように、からだまで、自由自在に、かえることが、できるのでしょうか。
「わかったか。おれは、やくそくしたことは、きっとやってみせるのだ……。」かすかな声でした。鉄の戸のそとから、透明怪人が、あのたどたどしいことばで、そんなことを言っているのが、聞こえてきました。
それから、しばらくして、四人が地下室を出ますと、そこへ、小林少年が、いきをはずませて、かけつけてきました。そして、いきなり、こんなことを、報告したのです。