Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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とらのきば

虎の牙/透明怪人

江戸川 乱歩

Leggi 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 193.761 caratteri · 388 schermate

Aozora Bunko

大友少年の冒険

大友君は、思いきって、そこへ、はいりこみ、立ちあがって、板のわれめのような光るもののほうへ、おずおずと、あるいていきました。

そばにちかづいてみると、やっぱりそれは板でした。板でできた、そまつなドアのようなものでした。その板のわれめから、もれているのは、赤ちゃけた、チロチロと動く光です。むこうがわに、ろうそくがつけてあるのに、ちがいありません。

耳をすますと、ドアのむこうから、かすかな音が、聞こえます。人間が、あるきまわっているような音です。

大友君は、ドアの前に、ひざをついて、板のわれめから中をのぞいてみました。そして、のぞいたかと思うと、なぜかギョッとしたように、身ぶるいしました。しかし、身ぶるいしながらも、そこから目をはなすことができないのです。まるで石にでもなったように、ながいながいあいだ、そのままのしせいで、身うごきさえしませんでした。

大友少年の冒険

それはせまい部屋でした。正面のかべには、いちめんに黒いカーテンのようなものが、さがっています。その前に、病院にあるような、白くぬった鉄製のベッドがおかれ、それの白いシーツの上に、ひとりの男が、こちらをむいて、こしかけています。