Classici giapponesi con furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Leggi 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 193.761 caratteri · 388 schermate
廊下のかどを一つまがると、そこはもう、しんのやみです。そのやみの中に、何か黒いものが、ヒラヒラと動いているのが、感じられます。明智はそれにむかって、とびついていきました。
「ワッ。」というような声がひびき、バタンとおそろしい音がしました。
明智をおって、かけつけた警官たちの懐中電灯が、いくすじも、パッと、そこを照らしました。明智が上になって、何か黒いものを、おさえつけています。黒いダブダブの外とうのようなものをきた人間です。そいつが、明智をはねかえそうとして、グッと顔をあげました。おお、四角なメガネ、白いあごひげ、怪老人です。悪魔の首領です。明智はみごとに、この大敵を、とっておさえたのです。
こちらには、おおぜいの警官がいます。もう逃げようとて、逃げられるものではありません。怪老人は、たちまち手じょうをはめられ、そのまま、ひったてられてしまいました。
怪老人はどうして、こんなへまをやったのでしょう。いくらも、逃げだすひまがあったのに、なぜビルの中にぐずぐずしていたのでしょう。そして、あいてが、いかに名探偵とはいえ、こんなに、やすやすと、つかまってしまったのは、なんだかへんではありませんか。