Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(三)酒屋火事
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 146.725 caratteri · 298 schermate
「なるほど」
「曲者は、封印さえ破ればよかったのです。封印を破るところを寅蔵に見付けられて、驚いて絞め殺したのでございましょう、それを梁に吊して逃げ帰ったのです」
「封印を何のために破ったのだ」
「石田様、驚いてはいけません、貴方様を罪に陥すためでした」
「えッ」
「中味は前から偽物だったのでございます」
平次の言う事はますます奇っ怪でした。
「そんな事はない、主人から受取る時、よく調べて封印をした――」
「御主人が封印をして、石田様が封印をする前に仲間部屋の喧嘩が始まってお立ちなすったとおっしゃったでしょう」
「その通りだ」
「その喧嘩も細工です、――石田様が立った後で、御主人は御自分の封印を破り取って、手文庫の中味を偽物と摺り換え新しく封印し直して、素知らぬ顔をしておられた。石田様は喧嘩を納めて帰って来られて、その上へ御自分の封印をなすった。――中を空にしておくと持った時の心持で判ります、偽物を入れたのは手文庫の手応えを誤魔化すためでございました」
「フーム」
「私が、このお屋敷の中で調べ残した、たった一つの用箪笥の中にあるに相違ないと申上げたのはそのためでございます」