Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(三)酒屋火事

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 146.725 caratteri · 298 schermate

Aozora Bunko

三

五十男の一剋な松五郎は、本当に鋏ぐらいは新助に突っ立て兼ねません。佐々村佐次郎、それを押えるのが本当に精一杯でした。

「…………」

新助は萎れ切って、いつの間にやら生湿りの土の上へ坐っておりました。言い交したお駒を殺した激動に打ちのめされて、松五郎の憤怒などは素より眼中にありません。

茂七に追い立てられるように、そこへ外科が来ましたが、こと切れた娘の死骸へ、魂を吹込む術はありません。

三

「銭形の親分がここに居なさるのも、なんかの廻り合せだろう。検屍の済む前に、一と通り見て下さい」

百人町の重吉は良い男でした。ガラッ八の八五郎とは無二の仲で、かつては銭形平次の世話になったこともあるので、御用聞根性を忘れて、こう平次の智恵を借りようとしたのです。

近頃はちょいちょい凄い押込みがあったので、その足取りを辿るともなく、百人町の重吉の家へ来合せた平次。大久保小町と言われた、植木屋松五郎の娘お駒が、稽古矢に射られて死んだと聴いて、さすがに商売気を離れた好奇心は動きます。

「稽古矢で射られて死んだと言えば、何の変哲もないが、――坊主矢で射られたくらいじゃ人間はなかなか死ぬものじゃねえ。