Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(三)酒屋火事

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 146.725 caratteri · 298 schermate

Aozora Bunko

三

屋のツイ隣に世帯を持ったものだ」

「フフ、話は面白そうだな」

「呆れた野郎で、世間では、田代屋の身上に未練があって、古巣を見張りかたがた戻って来たに違えねえって言いますぜ」

「そんな事もあるだろうな」

「吹矢はその小倅の留吉のだから面白いでしょう」

「何だと、八、なぜ早くそう言わねえ」

「へッ、へッ、話をこう運んで来なくちゃ、親分が動き出さねえ」

「馬鹿野郎、掛引なんかしやがって」

そう言いながらも平次は、短い羽織を引っ掛けて、ガラッ八を追っ立てるように、水道端に向いました。

先はたかが質屋渡世の田代屋ですが、二万両の大身代の上、仔細あって公儀からお声の掛った家柄、まさか着流しで出かけるわけにも行かなかったのです。

三

向うへ行ってみると、待ってましたと言わぬばかり。

「銭形の親分、よくお出で下さいました」

若主人、又次郎は、足袋跣足のままで、店口から飛出し、庭木戸を開けて、奥へ案内してくれます。

「親分、これは若旦那の又次郎さんで――」

ガラッ八が取りなし顔に言うと、

「有難うございました。滅多に人を縛らないという銭形の親分がお出で下すったんで、どんなに心強いかわかりません。