Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九)不死の霊薬

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.106 caratteri · 292 schermate

Aozora Bunko

七

カラカラと高笑い。

「何て奴だろう、気障っちゃない」

お勢の罵る声を背後に、サッと引揚げてしまいました。

七

その晩平次が帰ったのは戌刻(八時)過ぎ、珍しく一合付けさして、陶然としながら、こんな事を言いました。

「お静、お前のお蔭で、俺はひどい目に逢ったぞ」

「あら、何でしょう」

「何でしょう――じゃないぜ。俺の煙草入を仕舞い忘れて、どこかへ投り出しておくもんだから、もう少しで下手人にされるところよ、少しはたしなめ」

「まア」

お静は何の事かわかりません。

「俺の煙草入が、人殺しの隣の家にあったんだ。今途中で逢った人がそう言ったよ。下手人が知りたかったら、女房を締め上げて訊いてみろって」

「まア」

この無邪気な美しい顔、水茶屋奉公したとも思えない、初々しいお静に、平次は何を聞くことがあるでしょう。

「まさか、恋女房を締め上げるわけにも行くまい。俺はこう見えても、ぞっこんお静に惚れているんだよ、ハッハッハッハッ」

モジモジする徳三郎を顧みて、平次はそのまま長火鉢の前に引くり返ってしまいました。間もなく軽い鼾、お静は、掻巻をそっと掛けていると、そのままお勝手へ立って、夕飯の跡始末をしております。