Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(九)不死の霊薬
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.106 caratteri · 292 schermate
四
「ヘエ――」
平次の怒りは、いつになく峻烈を極めました。さすがのガラッ八も、あまりの風向きに、しばらくは口も利けません。
「さア、出て行きゃアがれ、俺はそんな根性の曲った野郎を見ていたかアねえ」
「親分、なるほど、そう言われてみると、あっしが悪かった、勘弁しておくんなさいまし」
「ならねえ」
「そう言わずに、親分」
「詫びを入れたきゃア、石原の兄哥へ行ってそう言ってみろ」
「…………」
「まごまごしやがると、向う脛をカッ払うぞ、石原の兄哥の手柄を喜ぶような心持になったら、改めて逢ってやる」
あまりの剣幕に驚いたか、ガラッ八は二つ三つお辞儀をすると、怯えた猫の子のように、後ずさりに格子の外へ飛出してしまいました。
日頃温和な平次が、こんなに怒るのは、何か仔細のあることでしょう。人のいいガラッ八は、押して聞き返す勇気もなく、妙に諦め兼ねた涙ぐましさで、いずこともなく立ち去ってしまいました。
四
間もなく、第六人目の花嫁が盗まれました。新革屋町の染物屋の娘お辰、同じ神田鍋町の酒屋伊勢直へ嫁入りさせましたが、どこでどう掏り替えられたか、向うへ行って、綿帽子を取ってみると、花嫁が変っていたというのです。