Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九)不死の霊薬

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.106 caratteri · 292 schermate

Aozora Bunko

どんなに不器用に持っても、片手で不用意に提げた竿は、物凄いものでございましたよ」

平次の説明が済むと、次の間の障子を開けて、坊主頭の男が敷居に額を埋めております。

「誰だ」

と新三郎。

「利助でございます。何とも面目次第もございません、徳三郎を銭形の兄哥のところへやった上に、人殺しの疑いまでかけて。坊主になって参りました。銭形の、これで勘弁してくれ、十手捕縄は、この場でお返しして、明日から托鉢でもして歩くから」

利助は少し涙ぐんで、もう一度敷居へ額を埋めました。

「冗談言っちゃいけない、石原の。鑑定違いは誰にもあることだ。それに、徳三郎を臭いと思ったのも、お品さんの言葉があったからだよ、お前の手落なもんか。旦那の前だが今さら十手捕縄をお返しする歳でもあるめえ。そんなつまらねえ事を言うものじゃないよ、ねえ旦那」

平次は利助と新三郎と双方へ兼ねて物を言っております。

「…………」

「有難い、銭形の」

利助はたまらずそこへ泣伏しました。

お勢はそれっきり行方知れず、ガラッ八はすっかり好い心持になって、

「銭形の親分には、やはり俺が付いていなくちゃ」

と低い鼻を蠢かしております。