Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九)不死の霊薬

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.106 caratteri · 292 schermate

Aozora Bunko

襟のあたりは巧みに茶袋で隠してありますが、それを取除くと、たった一と眼で判る紐の跡が、凄まじい黒血を泌ませて顎の下へ大きな溝になっているではありませんか。

「これでも検屍を願ったのが不服だというのか」

平次もさすがに、久太郎を顧みて声を励ましました。

「ヘエ――」

「変死人を隠して葬式を出して済むと思うか、――誰が一体この始末を隠すことを考えたんだ」

「私でございます、親分さん」

言下に番頭の用助が応えました。月代の光沢よくなった、少し鈍重らしい五十男です。

「いえ、世間様を騒がせたくないと思って、皆んなで相談してやったことでございます。番頭のせいじゃありません」

若い養子の金三郎は、たまりかねた様子で遮りました。

念のため間取りを見ると、主人お釜の部屋は一番奥の六畳で、雨戸を開けて庭へ出ない限り、通路はたった一つ、襖を開けて掛暖簾をくぐって、廊下を店口へ出る外はありません。

廊下の右左には、薄暗い部屋が二つ三つ、そこに姪のお紋と番頭の用助とが寝み、お勝手の傍の二畳には下女のお早と下男の七平、養子の金三郎と甥の久太郎は、二人の小僧と一緒に、二階の三間に分れて寝んでいるのです。