Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(九)不死の霊薬
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.106 caratteri · 292 schermate
「何?」
「藤枝蔵人様というのは仔細あって世を忍ぶ仮の名、まことはあれが、成滝近江様本人でしたよ」
平次はとうとう最後の切札まで投げ出しました。
「えッ」
「光川様の本名が、成滝勇之進様なら、藤枝様とは真実の親子」
「な、何だと、そいつは本当か、平次」
「証拠は山ほどあります、――危ないところで、親殺しの大罪人になるところでしたよ」
「そんな馬鹿な事はあるまい、藤枝蔵人が私の父なら、あの手紙を見て三味線堀へ行くはずはないではないか」
「いえ、敵ならこそ逃げも隠れもするでしょうが、三十一年前に別れた、本当の倅が、事情も知らずに、自分を親の敵と狙うと知ったら、どんな親でも飛んで行って、その間違いを言い解いた上、親子の名乗りをする心持になります。現に藤枝蔵人様も、あの手紙を見ると、三十一年目でわが子に逢う嬉しさに取逆上せ、謎のような事を言って飛んで行ったそうです」
平次の説明は掌を指すようでした。成滝近江は藤枝蔵人で、光川左門太はその子の勇之進に違いないことは、これだけの説明でも、白日のように判然してしまったのです。
「何ということだ、――誰が父上を討ったのだ、――そうとも知らず、同じ町内に住みながら今まで他所他所しくしていた俺は何としたことだ、――お礼どのは、俺には腹異りの妹だったのか、知らなかった、知らなかった」