Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九)不死の霊薬

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.106 caratteri · 292 schermate

Aozora Bunko

「三千両の事はともかく、和助を殺したのは俺じゃない、親分、それは鑑定違いだ」

又左衛門は縁側を叩いてちょっとも引きません。

「よし、それじゃ佐兵衛に訊こう」

平次は障子の後ろにいる佐兵衛を顧みました。

「番頭さんは今しがた向うへ行きましたよ」

と、釜吉。

「何? 佐兵衛が向うへ行った、大変ッ、皆んなで捜せ、自害するかも知れぬ、井戸か、土蔵だッ」

平次のあわてようは大変でした。下手人と見られている又左衛門一人だけ残って、丁稚も小僧も八方に飛びました。

*

間もなく佐兵衛の死体は永代橋の下流に浮上がったのです。

「旦那、何とも申し訳がありません。――和助殺しの下手人は佐兵衛と見当は付きましたが、証拠が一つもありません。――幸い千両箱の細工をした主人の又左衛門を押えてギュウギュウ言わせたら、忠義な佐兵衛が自分から名乗って白状するだろうと思ったのでございます。主人を救うために、飛出して川へ身投げするとは気が付きませんでした」

銭形の平次もこの時ほど恐れ入ったことはありません。

「仕方があるまい、どうせ処刑になる佐兵衛だ」

笹野新三郎は平次の心持を汲んで、深く責めようともしませんでした。