Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 139.230 caratteri · 280 schermate
石崎金次の死には、かなり疑わしいものがありましたが、日蔭者の悲しさは、それを発き立てるわけにも行かず、娘のお夏はまもなく清水和助に引取られ、尾久の屋敷につれて来られて、和助の倅の清次郎が望むままに、嫁にすることになった様子です。
大井半之助は石崎金次の悪事を憎みながらも、その娘のお夏の美しさに引かされ、子供の時から親しくしておりましたが、お夏が尾久に引取られてからは、浪人者の気楽さ、後を慕ってここへ移り住み、蔭ながらお夏の安否を見護っていたのです。
「こんなわけだ。――これ以上の事は何にも知らない。お夏が逃げ出したものなら、自惚のようだが、この私のところより外に行く場所はない。ここへ姿を見せないところを見ると、たぶん悪者に攫われたのであろう」
半之助はそう言って暗然と頭を垂れるのです。
平次と喜八は浪宅を出て二三十歩行きましたが、フト平次は立止まって、
「どうかすると、あの家にいるかも知れない。行ってみようか、兄哥」
「なんだい」
「まア、見付けてからの事だ。この八卦は当らないかも知れないから」
二人はもとの大井半之助の家へ引返すと、一応断って、裏の物置を開けて貰いました。