Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おうごんかめん

黄金仮面

江戸川 乱歩

Leggi 黄金仮面 (おうごんかめん) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 143.357 caratteri · 287 schermate

Aozora Bunko

波越警部が先ずそれを発見した。見ると、モーターボートの中に、一枚の紙片。一刑事がボートに飛込んで、それを拾って来た。確かに賊の置き手紙だ。

小雪を殺したのは誰でもない。明智小五郎、貴様だぞ。俺の方には殺す気は毛頭なかった。第一我々の首領は血を見ることが何よりも嫌いなのだ。小雪を逃亡させる為に、あれ程苦労をしたのでも、俺の方に殺意のなかったことは分る筈だ。それを、貴様がいらぬおせっかいをしたばかりに、とうとう、あんな荒療治をしなければならなかった。即刻手を引くのだ。でないと、俺はもう我慢が出来ん。この次は貴様の番だぞ。

それには鉛筆の走り書きで、こんなことが記してあった。

水に濡れた連中は、あとから来た人達の上衣を借りて、着換えをした。一時しのぎの珍妙な風体だ。

明智は賊の置手紙を叮嚀にたたんで、借着のポケットに納めた。一方は山、一方は湖水を見はらしてうねる細道、右すれば山越し二里にして足尾、左すれば近くCの旅館街を通って日光に下る。二つに一つ、外に逃げ道は絶対にない。

賊はその道をどちらへ走ったのかと、迷っている所へ、左の方から一人の田舎女がやって来た。