Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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のぶこ

伸子

宮本 百合子

Leggi 伸子 (のぶこ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 232.543 caratteri · 466 schermate

Aozora Bunko

六

煖炉のそばに、須田の三人の子供と、三人の伸子の弟妹、母とがいた。彼らは、前ぶれなしに入って行った伸子を見ると、一どきに、それぞれの声で、

「わーッ」

と歓声をあげた。

「こんちは。丁度よかってね。私達一時間ばかり前来たところよ」

「おあつらえむきだったね、さっき電話でもかけて見ようって、云っていたところだったよ」

「そう。――暫く」

伸子は手袋をぬぎながら、従妹たちに挨拶した。

「久しぶりね。この前、準ちゃんの御結婚のとき会ったきりね」

「だって伸ちゃん、ちっとも来て下さらないんですもの」

わりこんで腰かけると、カアテンの仕切から、つや子がこっくりしたいい黄色の毛糸のスウェータアを着て出て来た。

「お姉ちゃま、泊る? 今夜」

「さあ――。つやちゃん今日はおしゃれね、どうしたの? そのスウェータア」

「鈴ちゃんが編んで下すったの」

「いい色だね、子供にはそんな色もいいと見えるね」

「つや子は髪が黒いからなお似合う、つやちゃんは何をお礼するの?」

つや子は考えていたが、きまり悪そうに、

「僕も編んだげるわ」

と答えた。すると、保が、頓狂にふりむいた。

「え? 君が編む? つや子の編んだ袋ね、僕見たけど、まるで貧弱ったらないの。