Classici giapponesi con furigana
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こじきものがたり
古事記物語
鈴木 三重吉
Leggi 古事記物語 (こじきものがたり) di 鈴木 三重吉 (すずきみえきち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 96.723 caratteri · 191 schermate
「どうぞその刀をしばらく動かさないでくださいまし。一言申しあげたいことがございます」と、言いました。それで命は刀をお刺しになったなり、しばらく押し伏せたままにしていらっしゃいますと、建は、
「いったいあなたはどなたでございます」と聞きました。
「おれは、大和の日代の宮に天下を治めておいでになる、大帯日子天皇の皇子、名は倭童男王という者だ。なんじら二人とも天皇のおおせに従わず、無礼なふるまいばかりしているので、勅命によって、ちゅう伐にまいったのだ」と、命はおおしくお名乗りになりました。
建はそれを聞いて、
「なるほど、そういうお方に相違ございますまい。この西の国じゅうには、私ども二人より強い者は一人もおりません。それにひきかえ大和には、われわれにもまして、すばらしいお方がいられたものだ。おそれながら私がお名まえをさしあげます。これからあなたのお名まえは倭建命とお呼び申したい」と言いました。
命は建がそう言いおわるといっしょに、その荒くれ者を、まるで熟したまくわうりを切るように、ずぶずぶと切りほうっておしまいになりました。
それ以来、だれもかれも命のご武勇をおほめ申して、お名まえを倭建命と申しあげるようになりました。