Classici giapponesi con furigana
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おおおかえちぜん
大岡越前
吉川 英治
Leggi 大岡越前 (おおおかえちぜん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 218.436 caratteri · 437 schermate
――どこへこの急を知らせようかと」
「むりもない。しかし、お次さんの手から報らせをうけたのも今だし、辰の方から聞くのもたッた今だ。何を、どうする遑もありはしない」
「急転直下というやつだ。何しろ、左右太が若い。手がかりをつかむやいなや、待ちも、準備もしていられないで、直ちに、ただ一人で、敵地へ踏みこんで行ったらしい」
まず、義平太から、半次のもたらした知らせを、語った。
目明しの辰三は、その長い経験と、老練でしかも、実直なところを、二人に見こまれて、こんどの事件と、裏面の秘事も、のこらず打ち明けられていた。
――辰が、頼まれた役は、左右太の身に、万一がないように、つねに左右太の出入りを、見守っていてくれということだった。
大きな事件、あるいは、悪の仲間へ、挑戦を示すときは、必ずその者へ、怖ろしい毒手、迫害、あらゆる魔の手が、伸びてくるものだ。
二人の友情は、左右太のために、その危険を、何よりも、案じたのである。
だから、昨夜の左右太の舟にも、辰と半次との乗ったもう一艘の小舟が、たえず守るように、あとから漕いでいたわけだった。
辰は、左右太の知ったことを、同時に、すべて知った。