Classici giapponesi con furigana
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おおおかえちぜん
大岡越前
吉川 英治
Leggi 大岡越前 (おおおかえちぜん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 218.436 caratteri · 437 schermate
子を負うて
「おい。雛鳥ッ子たち。ちょっと待ちな」
と、初手からひとを子ども扱いにしてよびとめた。
子を負うて
「雛鳥ッ子たあ、何だ。ばかにするな」
大亀は、梯子の中途から云って、怯みは見せじと降りて来た。
「気にさわッたかい」
――武家ごろはセセラ笑った。歪めた唇に銀歯が見えた。悪旗本のあつまりと聞く銀歯組。こいつあ相手が悪い、と大亀もやや鼻たじろがせた。
「おれは、ここの亭主の友達で、風呂屋町の喧嘩買、赤螺三平という男だ。聞きゃあ、おめえ達は、三日も駄々ら遊びのやり通しだそうだが、たいそうなもンだの。金はあるのか。あったら一度、払いをしてみせろ」
「払うとも、払うさ。なんだ三日や四日の端た勘定」
「ふん、そうか。さ、払え」
「だが、今は。今に払ってやる」
「なにを」
三平は、右の手に、大亀の胸ぐらをつかみ、左の手に市十郎の腕くびを把った。
「このチンピラ奴が。濡れ鼠で舞いこんで来やがって、いうことは大きいが、どうも容子がおかしいと、今、亭主と女たちで、着物持ち物を調べてみたら、ビタ一文、鼻紙一帖、持ち合せてもいねえという。ふてえ奴らだ」
「いや、きょうは屋敷から取りよせるつもりだったのだ」