Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
おおおかえちぜん
大岡越前
吉川 英治
Leggi 大岡越前 (おおおかえちぜん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 218.436 caratteri · 437 schermate
揚屋牢、百日牢、重罪牢――猛獣小屋のような棟が、幾側にもわかれており、路地はひろく、長屋と長屋との向いあわせの間には、所々に、牢番小屋が建っている。
「や。お奉行さまが」
と、ここの獄吏たちは、めったに見ない人のすがたに、何か、恐怖的な目をしたり、うろたえたりした。
「亀次郎の牢は」
かれのあとには、勘蔵と左右太が、従っていた。牢番頭は、
「こちらで」
と、恟々として、先に立つ。
吠えるので、他の牢長屋とは、まったくかけ離れた一隅にあった。
うしろは藪。前には、雑木が五、六本。あたりは、乾からびた、土しか見えない。
「ここか……」
「左様でございます」
「しずかだのう。落着いたか」
越前守は牢格子の前へ寄った。外はまだ、夕明りが、ほのかでも、牢のうちは、まっ暗である。
むくむくと、何か、闇にうごいた。
燈下の一品
「だ、だれだっ。覗いていやがるのは」
大亀は、床板から、半身を起して、じいっと、眼だけを光らした。
そして、ず、ず……と少しずり寄って来たかとおもうと、
「やっ、ち、ちくしょう!」と、いきなり牢格子へ、がりっと、噛みつくように、口を当てて来た。
「越前だなっ。