Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

おおおかえちぜん

大岡越前

吉川 英治

Leggi 大岡越前 (おおおかえちぜん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 218.436 caratteri · 437 schermate

Aozora Bunko

――だから、寛永、慶安などの前期をおぼえている古ぼけた老人などが、時に、抜け歯のあいだから、ぼそぼそこういうぐらいにすぎなかった。

「まだまだ島原の孤城に、十字架旗をたてて、天下の軍勢をひきうけるのがいたり、由井正雪とか丸橋みたいな男が出て、成らないまでも、徳川に叛骨を示してみるような輩がいた時代は、世の中が、何かを求めて、人間の自堕落を、ゆるさぬとしていたのじゃよ。腐るものに、腐らぬ作用をしていたのじゃ。――それが、元禄となっては、人間が犬より下におかれても、蓆旗一つ振るやつもない。上も下も男も女も、狎れあって、みじかい命のあるかぎり、この世を畜生道にたたき込みおる。悪政家には、わが世の春じゃろう」

悪政のうちでも、新貨幣への切り換えと、生類御憐愍みという二法令ほど、急激に世を悪くし、時人を苦しめたものはない。

さしもの幕府の庫の金塊も、放漫な経理と、将軍綱吉や、その生母桂昌院の湯水のごとき浪費とで、近年は涸渇に瀕してきたのである。そこで、通用中の古金銀を、すべて禁止し、一たん民間から回収して、金には銀を加え、銀には錫を混ぜて、新貨幣を発行すれば、手つかずに、天下の通宝が、幕府の手にあつまる。