Classici giapponesi con furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Leggi 幽霊塔 (ゆうれいとう) di 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 266.479 caratteri · 532 schermate
所だけは取り除ける事も出来ず、附け添える事も出来ぬ、本統に心の底の清い泉から自然に湧いて溢れ出る無形の真清水とも云う可きである。
或る人の説に相は心から出る者で、艱難が積れば自ら艱難の相が現れ悪事が心に満つれば、顔の醜美に拘わらず自ら悪相と為り、又善事にのみ心を委ね、一切の私慾を離れて唯良心の満足をのみ求めて居る人は、自ずから顔に高貴の相が出来、俳優も真似する事が出来ず画工も彫刻師も写す事の出来ぬ宏壮な優妙な所の備わって来ると云ってある、此の秀子の事が正しく其の宏壮な優妙な所の備わった者ではあるまいか、人を殺し牢を破る様な女が、私慾を離れて良心の満足を求めるなどとは余り不似合に思われもするけれど、何う見ても宏壮で爾して優妙である、悪心などは一点も現れて居ぬ。
若し、一点だも此の顔に悪意悪心の認む可き所が有ったら、余は何れほど安心したかも知れぬが、唯一点も其の様の所のない為に全身を切り刻まれる様な想いがした、何うして此の女を思い切ることが出来よう、此の女の外には世に「清い」と云う可き者はない、罪あっても罪に染む顔でない、汚れても汚れはせぬ、之に悪人悪女の様に思うては罰が当るとは、殆ど空畏しい程に思い、腹の底から「オオ秀子さん許して下さい、私は今と云う