Classici giapponesi con furigana
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ひがんすぎまで
彼岸過迄
Leggi 彼岸過迄 (ひがんすぎまで) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.333 caratteri · 385 schermate
「いえ結構です」
「ついでに女の方へも一通書きましょうか」
「女も御存じなのですか」
「ことによると知ってるかも知れません」と答えた田口は何だか意味のありそうに微笑した。
「御差支さえなければ、おついでに一本書いていただいても宜しゅうございます」と敬太郎も冗談半分に頼んだ。
「まあ止した方が安全でしょうね。あなたのような年の若い男を紹介して、もし間違でもできると責任問題だから。浪漫―何とか云うじゃありませんか、あなたのような人の事を。私ゃ学問がないから、今頃流行るハイカラな言葉を直忘れちまって困るが、何とか云いましたっけね、あの、小説家の使う言葉は。……」
敬太郎はまさかそりゃこう云う言葉でしょうと教える気にもなれなかった。ただエヘヘと馬鹿みたように笑っていた。そうして長居をすればするほど、だんだん非道く冷かされそうなので、心の内では、この一段落がついたら、早く切り上げて帰ろうと思った。彼は田口のくれた紹介状を懐に収めて、「では二三日内にこれを持って行って参りましょう。その模様でまた伺がう事に致しますから」と云いながら、柔かい座蒲団の上を滑り下りた。田口は「どうも御苦労でした」