Classici giapponesi con furigana
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ひがんすぎまで
彼岸過迄
Leggi 彼岸過迄 (ひがんすぎまで) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.333 caratteri · 385 schermate
自白すると僕は若い女ことに美くしい若い女に対しては、普通以上に精密な注意を払い得る男なのである。往来を歩いて綺麗な顔と綺麗な着物を見ると、雲間から明らかな日が射した時のように晴やかな心持になる。会にはその所有者になって見たいと云う考も起る。しかしその顔とその着物がどうはかなく変化し得るかをすぐ予想して、酔が去って急にぞっとする人のあさましさを覚える。僕をして執念く美くしい人に附纏わらせないものは、まさにこの酒に棄てられた淋しみの障害に過ぎない。僕はこの気分に乗り移られるたびに、若い時分が突然老人か坊主に変ったのではあるまいかと思って、非常な不愉快に陥る。が、あるいはそれがために恋の嫉※(「女+戸の旧字」、第3水準1-15-76)というものを知らずにすます事が出来たかも知れない。
僕は普通の人間でありたいという希望を有っているから、嫉※(「女+戸の旧字」、第3水準1-15-76)心のないのを自慢にしたくも何ともないけれども、今話したような訳で、眼の当りにこの高木という男を見るまでは、そういう名のつく感情に強く心を奪われた試がなかったのである。僕はその時高木から受けた名状しがたい不快を明らかに覚えている。