Classici giapponesi con furigana
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こきょうしちじゅうねん
故郷七十年
柳田 国男
Leggi 故郷七十年 (こきょうしちじゅうねん) di 柳田 国男 (やなぎたくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 257.350 caratteri · 507 schermate
親の幸福
田圃の傍に畦豆を植えてあるが、ある時、私がその一本を根こそぎ掘り起して持ち帰り、植木鉢に植えておこうとしたことがある。すると弟の静雄が「そんなことをする者はない。家へ帰っていいつけてやる」という。こちらは困って、「ペンを一つやるからこらえてくれ」というと、弟は「いや、いう」と頑張る。それで「二つやるから」というと、やはり「いや、いう」と答える。その押問答を鶴というその私の友だちが見ていたらしく、私が、何か得意なことをやり出したりすると、みんなの前でじつに巧みにそのことを話したのであった。
親の幸福
小さいころから私自身は当り前の子供で、古ペンなどを貯めて喜んでいたのに反して、弟の静雄はその時分から兄貴に譲ったりせず、ペン先などで動かされないような強情な性質の持主であった。弟は子供のころからなんとなくませていたらしい。
私の子供のころは、どこの家でもごく普通にお灸を教育につかっていた。子供がいたずらをすると、制裁にお灸をつかうのである。子供の方でも警戒しているけれども、やはりそのうちに失敗してしまう。すると私の家では、おたかという雇い婆さんがいて、さっとつかまえて抑えつけて、母の顔をちらっと見る。