Classici giapponesi con furigana
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こきょうしちじゅうねん
故郷七十年
柳田 国男
Leggi 故郷七十年 (こきょうしちじゅうねん) di 柳田 国男 (やなぎたくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 257.350 caratteri · 507 schermate
竜野出身の股野琢という学者は元老院議官まで進んだ。また股野さんの兄弟の長尾という人は、千葉医学校を作った関係で千葉に根を張った。銀座にも一軒出版業で播州出身の長尾という人があったが、この両者の関係は聞いたことはない。本家の長尾は股野さんの親類で、竜野出身というので、当時の千葉県令である柴原和という竜野人に招かれたのかと思う。
銀座の本屋の長尾の養子がちょうど下総の布川から来ていた。そして同じ布川の小川の小父さんの姉娘が播州人の海老原に嫁ぎ、その孫娘がさきにもいった岡田武松君の細君になった。そんな関係で、この海老原の世話で銀座の長尾出版業の養子が布川から来るようになった。
このような事情から、播州人、ことに竜野出身者は、東京へ来ると必ず海老原の家に行った。私の長兄が偶然にも下総に永住するようになったのも、まったく竜野人に連れられて海老原の家に行き、そして夏休中働いたり、世話になったりしたのが因をなした。「どうだ、俺の家内の実家で、主人の医者が若死したきり後が空いてて困っているが、君行って呉れないか」といわれた時、長兄もいろいろと考えたらしい。播州へ帰ったところで資本はないし、親類はみな同業の医者だから競争はいやだ、いっそのこと下総に行って見ようか……というような偶然のことから、下総に住むようになってしまっ