Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate

Aozora Bunko

いかに関勝の青龍刀たりといえ、これにはおよぶべくもない。もちろん、官軍方からも、

「わが関将軍を打たすな」

と、どっと助太刀には出て来たが、あわや、関勝あやうし、と見えた。

ところが、宋江は急に、鉦を打たせて、味方の猛者をひきとらせてしまった。さあ、彼の身辺は、不平、ごうごうである。中には、

「なんだって、かんじんなところで、いくさをお止めなされたのか。これでは、いくさにも何もなりはしない」

と、突っかかって来る者さえある。

宋江は、屹となって、たしなめた。

「諸君は相手を殺すのが勝ちだと思っているが、私は、人を生かすことをもって勝利としている。われわれの仲間は、世に忠義をむねとし、人に仁と義をもって接するのが、本来の約束ではなかったか。いわんや、関勝は忠臣の子孫、その先祖は神に祀られている者だ。もし彼に徳と智とまことの勇があるなら、宋江はいま預かっている統領の椅子を、彼に譲ってもよいとさえ思っているのだ」

打てば響く。――宋江にあったこの心は、関勝の胸にも何かを呼び起していたにちがいない。――彼はその夜の陣営で、ひとり密かに考えていた。

「はてなあ? 宋江というやつは解せん男だ。