Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんせい

新生

島崎 藤村

Leggi 新生 (しんせい) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 334.815 caratteri · 663 schermate

Aozora Bunko

神戸からの帰京の途次訪ねる筈であった大阪の方の人の話はその後何等の手掛りもなかったが、しかし彼の帰国はその他にも適当な候補者を与えられそうに見えた。現に根岸の姪(愛子)の以前師事した校長先生という人からも、縁談に関した手紙を貰った。校長先生の筆で、是非彼に勧めたい人があると言って、先方でもこの話の成立つことをひどく希望していると書いてよこしてくれた。委細は根岸に聞いて見てくれ、世話したいと思う人と愛子とは同期の卒業生であるとも書いてよこしてくれた。

この縁談には岸本の心はやや動いた。相手は全く見ず識らずの婦人ではあったが、日頃近い根岸の姪を通して先方の人となりや周囲の事情を知り得るという何よりの好い手掛りがあった。ともかくも根岸によく相談して見るという礼手紙を校長先生宛に出して置いて、彼は愛子から来る報告を待った。

岸本の頭脳の内はシーンとして来た。二度結ばれるように成った節子との関係は彼自身の腑甲斐なさを思わせた。けれども彼は眼前にある事柄にのみ囚われないで、進路を切開かねば成らないと思った――節子のためにも、彼自身のためにも。

四十一

根岸の姪からは間もなく委しいことを知らせてよこした。