Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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がくせいものがたり

楽聖物語

野村 あらえびす

Leggi 楽聖物語 (がくせいものがたり) di 野村 あらえびす (のむらあらえびす) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 193.667 caratteri · 381 schermate

Aozora Bunko

十七歳のとき旅から帰って、イタリーからフランスへと真剣な音楽の勉強を続け、故郷ザルツブルクの大僧正に仕えたが、大僧正の没後、この後継者の無理解に腹を据え兼ね、自暴自棄の振舞があって職を奪われ、それから三十五歳でこの世を去るまで、モーツァルトには、職業らしい職業さえ与えるものがなかったのである。

抜目なくモーツァルトを働かせた父親に対して、モーツァルトは誠に「よき子」であったが、ザルツブルクを去った時と、二十七歳で結婚した時だけは、父親母親、姉達の猛烈な反対を受けなければならなかった。夫人コンスタンツェはモーツァルトの初恋アロイジア・ウェーバーの妹で、ウィーンの踊り子であったが単にモーツァルトの愛情の浪費の対象であったにすぎず、あまりに無知で、夫モーツァルトに対して、理解も尊敬も払ってはいなかった。

モーツァルトの死後、天下翕然としてモーツァルトを惜しみ、旧居を訪う憧憬者の多いのに驚いて、始めて自分が十年同棲した夫が、不世出の大天才であったことを「わずかに悟った」にすぎなかったと言われている。

コンスタンツエは経済観念というものを持たなかった。モーツァルトもその点においてはコンスタンツェに劣るものではない。