Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Leggi 次郎物語 (じろうものがたり) di 下村 湖人 (しもむらこじん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 159.223 caratteri · 320 schermate

Aozora Bunko

五 寝小便

直吉らしい。

「でも、いやに押しの強い子供だから、居るかも知れないよ。」

「そうでしょうか。」

どしんどしんと足音がして、提灯の火が次郎の目の前にゆれて来た。

「あっ、居たっ。」

一間ほどおいて、提灯はぴたりと止まった。容易に近寄ろうとはしない。声の主はたしかに直吉である。顔はよく見えない。

「居たら、引っぱり出したらいいじゃないかね。」

お民の声が鋭く路から響く。

「次郎さん、そんなことをして、馬鹿だね。」

直吉はおずおずと寄って来て、次郎の手をとった。

それからあと、次郎は何が何やらわからなかった。彼はお民と直吉に両手を握られて、ぐんぐんと明るいところに引っぱられて行った。

彼が自分を取りもどして、自分の周囲を見まわすことが出来たのは、広い座敷の真ん中に坐らされて、先生のような態度をしたお民から、さんざん説教をされている時であった。

五 寝小便

お民は存分説教をしたあと、少しばかりの駄菓子を紙に包んで、次郎の手に握らせた。それは彼女の教育的見地からであった。しかし次郎は決してそれを口にしなかった。彼が寝床に這入ったあとでも、その紙包は、ぽつんと部屋の真ん中に置かれたままであった。