Classici giapponesi con furigana
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しぶえちゅうさい
渋江抽斎
Leggi 渋江抽斎 (しぶえちゅうさい) di Mori Ōgai (森 鴎外) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 166.525 caratteri · 334 schermate
八月晦に、馬場氏に嫁していた純が二十歳で歿した。この年抽斎は四十六歳になった。
五百の仮親比良野文蔵の歿したのも、同じ年の四月二十四日である。次いで嗣子貞固が目附から留守居に進んだ。津軽家の当時の職制より見れば、いわゆる独礼の班に加わったのである。独礼とは式日に藩主に謁するに当って、単独に進むものをいう。これより下は二人立、三人立等となり、遂に馬廻以下の一統礼に至るのである。
当時江戸に集っていた列藩の留守居は、宛然たるコオル・ヂプロマチックを形っていて、その生活は頗る特色のあるものであった。そして貞固の如きは、その光明面を体現していた人物といっても好かろう。
衣類を黒紋附に限っていた糸鬢奴の貞固は、素より読書の人ではなかった。しかし書巻を尊崇して、提挈をその中に求めていたことを思えば、留守居中稀有の人物であったのを知ることが出来る。貞固は留守居に任ぜられた日に、家に帰るとすぐに、折簡して抽斎を請じた。そして容を改めていった。
「わたくしは今日父の跡を襲いで、留守居役を仰付けられました。今までとは違った心掛がなくてはならぬ役目と存ぜられます。実はそれに用立つお講釈が承わりたさに、御足労を願いました。