Classici giapponesi con furigana
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しぶえちゅうさい
渋江抽斎
Leggi 渋江抽斎 (しぶえちゅうさい) di Mori Ōgai (森 鴎外) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 166.525 caratteri · 334 schermate
その百十五
或時吉野の主人が「好く気を附けて、人に高ぶるなんぞといわれないようになさいよ」と忠告すると、勝久は急所を刺されたように感じたそうである。
しかし勝久の業は予期したよりも繁昌した。いまだ幾ばくもあらぬに、弟子の数は八十人を踰えた。それに上流の家々に招かれることが漸く多く、後には殆ど毎日のように、昼の稽古を終ってから、諸方の邸へ車を馳せることになった。
最も数往ったのはほど近い藤堂家である。この邸では家族の人々の誕生日、その外種々の祝日に、必ず勝久を呼ぶことになっている。
藤堂家に次いでは、細川、津軽、稲葉、前田、伊達、牧野、小笠原、黒田、本多の諸家で、勝久は贔屓になっている。
その百十五
細川家に勝久の招かれたのは、相弟子勝秀が紹介したのである。勝秀はかつて肥後国熊本までもこの家の人々に伴われて往ったことがあるそうである。勝久の初て招かれたのは今戸の別邸で、当日は立三味線が勝秀、外に脇二人、立唄が勝久、外に脇唄二人、その他鳴物連中で、悉く女芸人であった。番組は「勧進帳」、「吉原雀」、「英執着獅子」で、末に好として「石橋」を演じた。
細川家の当主は慶順であっただろう。