Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しぶえちゅうさい
渋江抽斎
Leggi 渋江抽斎 (しぶえちゅうさい) di Mori Ōgai (森 鴎外) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 166.525 caratteri · 334 schermate
その五十一
小字は三吉、通称は道陸である。即ち今の保さんで、父は五十三歳、母は四十二歳の時の子である。
成善の生れた時、岡西玄庵が胞衣を乞いに来た。玄庵は父玄亭に似て夙慧であったが、嘉永三、四年の頃癲癇を病んで、低能の人と化していた。天保六年の生であったから、病を発したのが十六、七歳の時で、今は二十三歳になっている。胞衣を乞うのは、癲癇の薬方として用いんがためであった。
抽斎夫婦は喜んでこれに応じたので、玄庵は成善の胞衣を持って帰った。この時これを惜んで一夜を泣き明したのは、昔抽斎の父允成の茶碗の余瀝を舐ったという老尼妙了である。妙了は年久しく渋江の家に寄寓していて、毎に小児の世話をしていたが、中にも抽斎の三女棠を愛し、今また成善の生れたのを見て、大いにこれを愛していた。それゆえ胞衣を玄庵に与えることを嫌った。俗説に胞衣を人に奪われた子は育たぬというからである。
この年前に貶黜せられた抽斎の次男矢島優善は、纔に表医者介を命ぜられて、半その位地を回復した。優善の友塩田良三は安積艮斎の塾に入れられていたが、或日師の金百両を懐にして長崎に奔った。父楊庵は金を安積氏に還し、人を九州に遣って子を連れ戻した。