Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しぶえちゅうさい

渋江抽斎

森 鴎外

Leggi 渋江抽斎 (しぶえちゅうさい) di Mori Ōgai (森 鴎外) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 166.525 caratteri · 334 schermate

Aozora Bunko

今の神田淡路町である。手習に来る児童の数は頗る多く、二階の三室に机を並べて習うのであった。成善が相識の兄弟子には、嘉永二年生で十二歳になる伊沢鉄三郎がいた。柏軒の子で、後に徳安と称し、維新後に磐と更めた人である。成斎は手に鞭を執って、正面に坐していて、筆法を誤ると、鞭の尖で指し示した。そして児童を倦ましめざらんがためであろうか、諧謔を交えた話をした。その相手は多く鉄三郎であった。成善はまだ幼いので、海保へ往くにも、小島へ往くにも若党に連れられて行った。鉄三郎にも若党が附いて来たが、これは父が奥詰医師になっているので、従者らしく附いて来たのである。

抽斎の墓碑が立てられたのもこの年である。海保漁村の墓誌はその文が頗る長かったのを、豊碑を築き起して世に傲るが如き状をなすは、主家に対して憚があるといって、文字を識る四、五人の故旧が来て、胥議して斧鉞を加えた。その文の事を伝えて完からず、また間実に悖るものさえあるのは、この筆削のためである。

建碑の事が畢ってから、渋江氏は台所町の邸を引き払って亀沢町に移った。これは淀川過書船支配角倉与一の別邸を買ったのである。