Classici giapponesi con furigana
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すさのおのみこと
素戔嗚尊
Leggi 素戔嗚尊 (すさのおのみこと) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 42.917 caratteri · 86 schermate
部落の老若はことごとく、律通り彼を殺して、騒動の罪を贖わせようとした。が、思兼尊と手力雄尊と、この二人の勢力家だけは、容易に賛同の意を示さなかった。手力雄尊は素戔嗚の罪を憎みながらも、彼の非凡な膂力には愛惜の情を感じていた。これは同時にまた思兼尊が、むざむざ彼ほどの若者を殺したくない理由でもあった。のみならず尊は彼ばかりでなく、すべて人間を殺すと云う事に、極端な嫌悪を抱いていた。――
部落の老若は彼の罪を定めるために、三日の間議論を重ねた。が、二人の尊たちはどうしても意見を改めなかった。彼等はそこで死刑の代りに、彼を追放に処する事にした。しかしこのまま、彼の縄を解いて、彼に広い国外の自由の天地を与えるのは、到底彼等の忍び難い、寛大に過ぎた処置であった。彼等はまず彼の鬚を、一本残らずむしり取った。それから彼の手足の爪を、まるで貝でも剥がすように、未練未釈なく抜いてしまった。その上彼の縄を解くと、ほとんど手足も利かない彼へ、手ん手に石を投げつけたり、慓悍な狩犬をけしかけたりした。彼は血にまみれながら、ほとんど高這いをしないばかりに、蹌踉と部落を逃れて行った。