Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
きどうむかしがたり
綺堂むかし語り
岡本 綺堂
Leggi 綺堂むかし語り (きどうむかしがたり) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 183.656 caratteri · 363 schermate
妙義の山霧
(上)
修禅寺の夜の鐘は春の寒さを呼び出すばかりでなく、火鉢の灰の底から何物をか呼び出すかも知れない。宵っ張りの私もここへ来てからは、九時の鐘を聴かないうちに寝ることにした。(大正7・3「読売新聞」)
妙義の山霧
(上)
妙義町の菱屋の門口で草鞋を穿いていると、宿の女が菅笠をかぶった四十五、六の案内者を呼んで来てくれました。ゆうべの雷は幸いにやみましたが、きょうも雨を運びそうな薄黒い雲が低くまよって、山も麓も一面の霧に包まれています。案内者とわたしは笠をならべて、霧のなかを爪さき上がりに登って行きました。
私は初めてこの山に登る者です。案内者は当然の順序として、まずわたしを白雲山の妙義神社に導きました。社殿は高い石段の上にそびえていて、小さい日光とも云うべき建物です。こういう場所には必ずあるべきはずの杉の大樹が、天と地とを繋ぎ合せるように高く高く生い茂って、社前にぬかずく参拝者の頭の上をこんもりと暗くしています。私たちはその暗い木の下蔭をたどって、山の頂きへと急ぎました。
杉の林は尽きて、さらに雑木の林となりました。路のはたには秋の花が咲き乱れて、芒の青い葉は旅人の袖にからんで引き止めようとします。