Classici giapponesi con furigana
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きどうむかしがたり
綺堂むかし語り
岡本 綺堂
Leggi 綺堂むかし語り (きどうむかしがたり) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 183.656 caratteri · 363 schermate
という四幕物を上場することになった。これに就いては岡鬼太郎君が大いに力がある。その春興行には五世菊五郎が出勤する筈であったが、病気で急に欠勤することになって、一座は芝翫(後の歌右衛門)、梅幸、八百蔵(後の中車)、松助、家橘(後の羽左衛門)、染五郎(後の幸四郎)というような顔触れで、二番目は円朝物の「荻江の一節」と内定していたのであるが、それも余り思わしくないと云うので、当時の歌舞伎座専務の井上竹二郎氏から何か新しいものはあるまいかと鬼太郎君に相談をかけると、鬼太郎君は引受けた。かねて條野採菊翁と私の三人合作で書いてみようと云っていた「金鯱」というものがあるので、鬼太郎君は其の筋立てをすぐに話すと、井上氏はそれを書いて見せてくれと云った。
それはかの柿の木金助が紙鳶に乗って、名古屋の城の金の鯱鉾を盗むという事実を仕組んだもので、鬼太郎君は序幕と三幕目を書いた。三幕目は金助が鯱鉾を盗むところで、家橘の金助が常磐津を遣って奴凧の浄瑠璃めいた空中の振事を見せるのであった。わたしは二幕目の金助の家を書いた。ここはチョボ入りの世話場であった。採菊翁は最後の四幕目を書く筈であったが、半途で病気のために筆を執ることが出来なくなったので、私が年末の急稿でそのあとを綴じ合せた。