Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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とらのきば

虎の牙/透明怪人

江戸川 乱歩

Leggi 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 193.761 caratteri · 388 schermate

Aozora Bunko

東洋新聞の黒川さんさ。あの人なら、何かいいことを考えつくかもしれないぜ。」

「ああ、そうだ。それがいい。」

そこで、ふたりは先生にわけを話して、学校の電話で黒川記者を呼びだし、てみじかにいままでの出来事を知らせました。

「それじゃ、一度、きみのうちへおじゃますることにしよう。きょう夕方、おとうさんが帰られるころにね。そして、くわしい話を聞こう。」

黒川記者は、島田君のうちへの道順をたしかめて、電話をきりました。

その夕方、黒川記者はやくそくどおり、島田君のうちをたずねてきました。ちょうどおとうさんも帰られたところだったので、さっそく洋館の応接間にとおして、おとうさんと一郎君とで、かわるがわる、おとといからの出来事を話しました。

「フーン、やっぱり影をあらわしたのですね。影といえば、ぼくも、あいつの影には、ひどいめにあいましたよ。」

黒川記者は、いまいましそうに、つぎのような話をしました。

「二―三日まえのことです。天気のいい日でした。社の用事で、港区の屋敷町をあるいていた時です。両がわとも長いコンクリート塀のつづいた、さびしい場所でした。もう夕方のことで、赤い日ざしが、右がわのコンクリート塀を、いっぱいに照らして、あるいているぼくの影が、そこにうつっているのです。