Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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とらのきば

虎の牙/透明怪人

江戸川 乱歩

Leggi 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 193.761 caratteri · 388 schermate

Aozora Bunko

きみは、いったい……。」

「いや、まっているのは明智さんじゃない。もうひとりの人をまっているのです。しかし、わしは明智さんよりほかには、けっして白状しません。だから、明智さんは、席を立たないでさいごまで、ここにいてほしいのです。もし、明智さんが立ちされば、わしは何も言わないつもりです。」

捜査課長は、それをきくと、うんざりしたように、おしだまってしまいました。明智探偵も、そうまで言われては、部屋を出るわけにいきません。またしても、無言のにらみあいがつづきました。

そして、三十分もたったころ、入り口のドアがひらいて、ひとりの警官がはいってきました。警官は課長と係長に敬礼してから、明智のそばに近づき、

「明智先生、先生にあいたいと言って、小林という子どもが来ているのですが、あちらでおあいになりますか。」

と、たずねました。すると、明智が何も答えないさきに、怪老人がとつぜん口をひらいて、

「小林君を、ここへ通してください。わしがまっていたのは、あの少年です。」

と、どなるように、言いました。

「いや、それはこまる。ぼくは、小林君に、ないみつの話があるんだ。ちょっと、しつれいします。