Classici giapponesi con furigana
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ろんごものがたり
論語物語
下村 湖人
Leggi 論語物語 (ろんごものがたり) di 下村 湖人 (しもむらこじん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 132.688 caratteri · 266 schermate
「どうしたのです。」
門人の一人が、おずおず門のすぐわきに立っている兵士に訊ねた。
兵士はぎろりと眼を光らしたきり、返事をしなかった。そして、他の兵士に何かひそひそと耳うちした。耳うちされた兵士は、二三度うなずくと、すぐどこかに走って行ってしまった。
門人たちは、うす気味悪く思いながらも、しばらくあたりの様子を見ていた。すると、さっき耳うちされた兵士が、隊長らしい、いかつい顔をした髯男と一緒にもどって来た。
「命令があるまでは、この家から一人たりとも門外に出すのではないぞ。よいか。」
いかつい顔が、近くにいる兵士たちを睨めまわしながらいった。ついでに彼は、孔子の門人たちの顔を、一人一人、穴のあくほど見つめた。
門人たちはまだわけが解らなかった。しかし、自分たちに関係のないことではないらしい、ということだけは、おぼろげながら推察が出来た。で、彼等は急いで門内にはいって、みんなにその様子を報告した。
「なあに、われわれに関係したことではあるまい。或は何かの間違いかも知れないが。……とにかく、みんな静かにおやすみ。用があれば、今に何とか先方からいって来るであろう。