Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(三)酒屋火事
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 146.725 caratteri · 298 schermate
平次は橋番役人を顧みました。
「橋の上に血の汚れなどはない。それに東西の両方の袂で、厳重に見張っているから、たとえ夜中でも変死人なんかを橋の上へ持込めるはずはない」
橋番役人は頑固らしく頭を振ります。橋の上で殺さず、東西両国から死骸を持込まないとしたら、一体どこから娘の死骸が橋の上へ天降ったことでしょう。
平次はもう一度娘の死骸を調べました。新しく気の付いたことは、剣の角度が胸と正確に直角なことと、刃が水平に些かの狂いもなく肋骨の間に突っ立っていることなどです。
「あッ」
平次は思わず驚きの声をあげました。手をかけると、剣の柄が、何の他愛もなく鍔と一緒に抜け落ちたではありませんか。
「目釘がない」
目釘のない刃を、人間の胸へ水平に打ち込めるものでしょうか。
「縄の結び目はどうだ」
小間木善十郎、思いの外細かいところに気が付きます。
「欄干の下のところで切って来ましたが」
橋番所の老爺の差出したものを見ると、綱はほんの六尺ばかり、一方に輪を拵えて娘の首にはめ、一方は欄干に無造作に縛ったもので、ありふれた巌丈一方の麻縄、何の変哲もありません。
「その娘をブラ下げた、欄干のあたりを見せて貰いましょうか」