Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(三)酒屋火事
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 146.725 caratteri · 298 schermate
朝露の中に崩折れた形になって、――お駒と同じように――、半面半身に血を浴びた新助の死骸は、何となく約束事のようで、茂七を顫え上がらせたのも無理はありません。
「た、大変だ」
茂七が這うようにして帰ったのを見ると、妙に不安な一夜を過した喜兵衛は、跣足のまま飛んで出ました。
「新助」
抱き起してはみましたが、朝露に冷え冷えと洗われた顔には、最早生命の余燼も残ってはいません。
「誰がこんな事をした」
死骸の側に投り出されたのは、使い古した植木鋏が一挺、碧血に染んで、この下手人を物語っていそうです。
「おや?」
茂七は死骸の下になっていた浅草紙を取出しました。露に濡れないところを見ると、夜のうちからここに置いてあったのでしょう。およそ下手な字で、
――三途の川でお駒が待ってるぞ――
とこれだけ。
とにもかくにも小僧を走らせて、百人町の重吉を呼んだのはそれから四半刻(三十分)の後。
それをたった一と眼見た重吉は、
「とうとうやりやがったな」
昨夜、平次に言われた警戒の手を、宵だけ解いてしまったことを口惜しがります。
「親分、これは、あんまりじゃありませんか、敵を討って下さい。