Classici giapponesi con furigana
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あおべかものがたり
青べか物語
山本 周五郎
Leggi 青べか物語 (あおべかものがたり) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 160.961 caratteri · 317 schermate
百幾十日もいっしょにいて、夫婦らしいことが一度もなかった。男として役に立たないから離縁して帰ったと、ゆい子自身が語ったというのである。
この種のゴシップはどこの土地でも広まりやすいものだが、ことに浦粕ではもっとも歓迎される特報で、たちまち少年少女のあいだにまで伝わってしまった。このこまっちゃくれた少年少女たちは、五郎さんの店の前を通るとき、声をそろえて喚いた。
「みそのでは幟もおっ立たない」
この町筋の商店は、店の脇にみな幟を立てているが、「みその」は店名を染めたがたん(軒へ陽除けのようにおろす幕で、夕方になると巻きあげ、朝になると紐を解いておろすのだが、そのときがたんと音がするので、子供たちはそう呼んでいた)があるだけで幟は立てなかった。かれらはそれにひっかけて五郎さんをからかい、わっと囃したてるのであった。
五郎さんはなかなか気がつかなかった。父親のほうが先にその噂を聞き、怒って五郎さんを問い詰めた。五郎さんはあまりのことに口がきけなかった。こんなひどいぺてんがあるだろうか、彼は怒りのために涙をこぼし、恥ずかしさのために吃りながら「砂のバリケード」