Classici giapponesi con furigana
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あおべかものがたり
青べか物語
山本 周五郎
Leggi 青べか物語 (あおべかものがたり) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 160.961 caratteri · 317 schermate
だが彼の機械船は二つに割れ、彼は海の上へはねとばされた。そして、源太がようやく浮きあがってみると、割れた船の舳先のほうだけ、ゆらゆらと波の上にゆれていた。発動機のある艫のほうは沈んでしまったのだろう、大蝶丸も霧の中に隠れ、エキゾスの音もはるかに遠ざかっていた。
源太は船宿「千本」の忠なあこに発見され、その舟に助けられて帰った。
「あの穴場は深えからな」と忠なあこは話を聞いて云った、「とても機械を揚げるこたあ無理だな」
そして大蝶丸のことには触れなかった。大蝶丸は町でいちばん大きな罐詰工場の持ち船であり、「大蝶」の旦那は町で指折りの顔役であった。
「よし」と源太は自分に誓った、「うんとふんだくってくれるぞ」
彼はすぐ掛合いにいった。しかし「大蝶」では相手にしなかった。大蝶の扶原支配人は穏やかに首を振って、そんなことはないと云った。
「大蝶丸は罐詰を東京まで積んでいって、三時間ばかりめえ帰って来ただ」と扶原支配人はゆっくりと云った、「あの船長は腕っこきで、そんな事故を起こしたことは一度もねえし、起こしたとすればちゃんと報告するだよ、海事裁判法(?)でそう規定されてるだからな、いしの云うようなことはありっこねえよ」