Classici giapponesi con furigana
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おうごんかめん
黄金仮面
江戸川 乱歩
Leggi 黄金仮面 (おうごんかめん) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 143.357 caratteri · 287 schermate
そして、捜査課へ電話をかけてね、黄金仮面は、唯今取押えましたと伝えてくれ給え」
と命令した。
だが、刑事達は躊躇した。波越氏もギョッとして部屋の中を見廻した。どこからか、異様な笑い声が聞こえて来るのだ。瀕死の黄金仮面は、しかめ面をして苦悶している、笑う筈はない。では一体何者が、この重大な場合に、笑いなぞするのだ。
見廻わしても、誰も彼も真面目くさった顔付だ。笑いの影さえ見当らぬ。だが、たった一人丈け、表情の不明な人物がある。それは例の西洋悪魔に扮した男だ。彼の顔は覆面に隠れて、笑っているのか泣いているのか、少しも分らぬ。
総監も、警部も、刑事達も、伯爵さえも、期せずして、西洋悪魔を見つめた。アア、やっぱりこの男だ。あの押し殺した様な笑い声は、この真黒な悪魔の口から漏れているのだ。
「どうかしたのですか。何がそんなにおかしいのです」
警部が腹立たしげに尋ねた。
「イヤ、ごめん下さい。人騒がせのお茶番が、あんまりおかしかったものですから」
悪魔は明かに日本人であった。
「お茶番だって。何を云っているのだ。君は、これをお茶番だと思うのですか。……君は一体どなたです。