Classici giapponesi con furigana
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おうごんかめん
黄金仮面
江戸川 乱歩
Leggi 黄金仮面 (おうごんかめん) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 143.357 caratteri · 287 schermate
一人二人三人、表門丈けでも三人の見張り番だ。裏門にも同じ人数、その外邸内には、態々東京の警視庁から来て下すった波越警部とかいうお方を初め、十人に近い人数である。でも、聞く所によると黄金仮面は、数千人の群集に取り囲まれながら、悠々と逃げ去った程の不敵の曲者、この位の防備で充分なのであろうか。私達一族のものは災難とあきらめもせよ。大使ルージェール様の御身に若しものことがあったら、国際関係にも累を及ぼす大問題だ。父侯爵は万一を気遣って、大使の御来遊延期を申出でたけれど、ルージェール伯は、欧洲大戦にも参加され、シャンパーニュの激戦では、一時戦死を伝えられた程の勇士故、可愛らしい日本人の盗賊など、物の数とも思召さず、今日の予定を御変更にならなかった。で、邸内のこの物々しい警戒も、大使の身辺を護衛申上げる為に、父侯爵がお取計いなされたことなのだ。
そこへ突然、真青な顔をして駈け込んで来たのは、姫の御気に入りの侍女の小雪だ。彼女は姫と一つ違いの二十歳。侯爵家旧重臣の家の娘で、十七歳の時からずっと姫の侍女を勤め、時には友達の様な口も利き合う仲である。
「御嬢さま、わたくし、もうもう、こんなゾッとしたことはございません。