후리가나로 읽는 일본 고전
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けんのよんくんし
剣の四君子・日本名婦伝
吉川 英治
吉川 英治의 剣の四君子・日本名婦伝(けんのよんくんし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 150,635자 · 306화면
二
――けれど石舟斎は、そのうわさはやがて柳生谷に聞えて人々の語り種となっても、ただ暗然とするのみで、すこしも歓ぶ色は見せなかった。
「彼の剣は、わしの本意でない。柳生流の剣の一面を具現した強さにすぎぬ。五郎右衛門に倣うてはならぬ」
むしろそう云って、周囲の子弟を誡めた。
二
長男の厳勝は先だち、その子久三郎は、朝鮮役で戦死し、次男の久斎、三男の徳斎、ふたりとも僧門に入ってしまうし、四男五郎右衛門は旅に果て、老齢の入道石舟斎の身辺も、ようやく、落寞として、さびしげなものがあった。
ひとり五男の但馬守宗矩に、伝血の望みは嘱されていたが、それも江戸常住となって、稀の便りが、せめての楽しみであった。
ことし七十六歳の八月吉日。
彼はひとり焚香静坐して、長巻の極意書をしたためていたらしい。
しかし、ふかく筐底に秘めて、人にも示さず、翌年また新たに一代の工夫と体験の精髄とを誌し、その年の末、ふたたび晩年に悟得した吹毛剣のことについて書き加えなどしていたが、翌年の春になると、長巻の末尾に奥書を染めて、ここにその業を終っていた。
「兵庫はいつ帰るのじゃ?」
時折、家人にたずねていた。